トレーニング方法

【筋トレ初心者】筋トレで筋肥大が起きるメカニズム【挫折を解消】

フリーランス理学療法士のひげだ。

得意分野は、科学的根拠と身体メカニズムを理解した筋トレ指導で、トレーニングによるダイエットやボディメイク理論を伝授している。

最近は健康ブームも相まってより一層筋トレブームが加速しているが、これから筋トレを始める初心者は情報があまりにも多過ぎると困惑しているだろう。

 

結局何すれば良いんだよ

 

という感じか。

 

SNSやテレビなどで紹介されているトレーニングに果たして効果があるのか?と思う人も多いはずだ。

結論から言うと、トレーニングによる効果は千差万別であり一括りには出来ない。なぜなら、トレーニング効果は筋トレ方法、食事、睡眠、遺伝などの影響を強く受けるからだ。

しかし、確実に言えることがあるのは継続しなければ効果は現れないという事だ。

 

筋トレ初心者がトレーニングを挫折して中断してしまう理由の一つに

 

「身体の変化が無い」

 

と相談を受けることが多い。

 

何度も言うが、最低限の結果が出るまでは時間が必要だ。

そこで今回は、筋トレ初心者がせっかく始めたトレーニングを途中で投げ出さない為に筋肥大の起こるメカニズムを伝えようと思う。

この記事は2分程度で理解出来るようにまとめてみたので参考にしてくれ。

目次

筋肥大のメカニズム

筋力トレーニングの効果は負荷や頻度によって違うが、ある一定の負荷量を筋肉に与え続けると筋力が増加する。

ここで大切な考えがあるから覚えていて欲しい。それは、筋力(筋出力)と筋肥大は違うということ。

筋力とは簡単にいうと火事場の馬鹿力。自分が本来持っているパワー以上に力を発揮する事ってあるだろ?例えば、重量上げの選手とかが雄叫びを上げてダンベルを持ち上げている場面(シャウト効果)を想像してもらえれば分かりやすいと思う。

あれって別に筋肉がスーパーサイヤ人にみたいに膨隆したわけじゃなくて一時的な現象で突発的に筋力が発揮されてるわけ。

これは、瞬間的な筋力に対して神経的な興奮が増加したことによる現象。

筋肥大とは、筋断面積の増加のことだ。これは言葉の通りで筋肉のデカさ。ここで大事な法則があるんだが、筋力と筋断面積は相関関係にあって、強い力を発揮するには筋肉隆々の方が有利だよってこと。

では、本筋の戻ろう。

筋トレ開始の1〜2ヶ月間は筋力増加

トレーニングの種類に左右されるが、仮に腕立て伏せを毎日30回続けたとしよう。その場合、トレーニング開始直後は辛かったが数週間経てば腕立てに慣れてきた感じがすると思う。

その時に身体の中で起きている現象が筋力(筋出力)の増加だ。

人の筋肉は神経によって支配されていて、このタコ足みたいな神経はトレーニング開始1ヶ月間で増加することが解明されている。

図の赤い丸が神経の伝達により筋肉が収縮している状態。
左の図に比べて右の図の方が赤い丸が増えてるが、筋肉自体は大きくなってないのが分かると思う。これが腕立て伏せ1ヶ月目で身体に起きている現象だ。

筋トレ開始の2ヶ月以降は筋肥大

筋肥大は低負荷より高負荷の方がより効率的に肥大すると分かっている(過負荷の法則)。それでも、十分腕立て伏せの様な自重トレーニングでも筋肥大は可能だ。

個人差はあるが、約4週間を超えた辺りで筋肥大が起きるとされている。

筋肉はササミみたいになっていて線維1本1本を細かく見ると下の図みたいな細い線維に区分される。

筋肉が収縮する時は、この青いアクチンと赤いミオシン(実際は色付いてない)が重なり合うために引き起こされている。

そして大切なのが、このアクチン、ミオシンは全てタンパク質から生成されていて筋肥大が起きるとこの線維が肥大することが分かっている。

トレー二ング後にタンパク質を摂取する理由はこの線維が成長するのを促すためだ。

ミクロの話で申し訳ないが参考までに覚えていて欲しい。

筋肥大するための強度と頻度

筋力を増強する上で最も大切な事が、過負荷の原則という法則だ。

過負荷の原則とは、トレーニング効果が通常用いてるものより強くなければ、筋力増強効果が低いという原則。ボディビルなどの増量期はこの原則にのっとりトレーニングを行なっている。

ベンチプレスを例に挙げると、8〜10回繰り返すことが可能な重さでトレーニングを2〜3セット行うことが筋肥大を目的とした負荷量では最適ということだ。すなわち、自分が発揮出来る筋力の7〜8割の重量を選べってこと。

しかし、ここは年齢やトレーニングの段階等を考慮して決定するから一概にはいえないのが事実。

しかし、最近の研究では見解が変わった

とはいえ、自重トレーニングでも十分効果があるから問題なし。

最近の研究では、腕立て伏せの様な自重トレーニングでも限界まで回数を行えば筋肥大を起こす事が証明されている。

もちろん、ジムでの鍛え方と自宅で行うトレーニングは方法や強度、器具も違うため筋肥大の仕方は異なるとは思うが、己の身体だけでも十分に筋トレは可能。

ボディメイクする筋肥大までのまとめ

筋トレ開始直後の1〜2ヶ月間は見た目の変化は乏しい時期(変化があるようにみえても一時的)で、2ヶ月以降から少しだけ変化が実感出来るようになってくる。

もちろん、この数ヶ月間に食事バランスや睡眠などの要素が絡んでくるからトレーニングだけでボディメイクが完成するわけじゃない。

そして、獲得した筋肉もある程度は継続してトレーニングしなければすぐに減退してまうため年単位で続ける必要もある。

トレーナーとして担当した場合、3ヶ月目までに挫折する人が7割くらいの実感だ。これまでの解説を踏まえれば、最低でも3ヶ月の継続がなければ効果が現れない事が分かったと思う。

是非、何か目的や目標があって始めた筋トレなので継続してもらいたい。

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